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野生のエルザ(うさぎ版)BORN FREE

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平安時代の死語

「’よばい’ってなんですか?」

就職したばかりの10代だった私は、

会社の先輩が冗談を言い合ってゲラゲラ笑っていた話の中に

聞き慣れない 

’よばい’

という言葉を聞いて、

涼しげに聞いてみたのだ。

その時ただよった気まずい空気!

想像できるだろうか?

辞書で調べて赤面したものだった。

(よばいー 夜這い 男が求婚し、夜、女の元に通うこと)

だそうだ。

こんなの死語だぜ! 

平安時代か?

やんねえよ。現代は

と笑い飛ばして、

その単語はいつしか忘れ去られていた。

イギリスの野生動物

季節は移り、

私はボランティア留学生として

イギリスに渡ってきた。

初めての海外、

しかも女子の憧れのヨーロッパ

どれも新鮮だった。

森や草原などが街に隣接していて、野生動物が住んでいらっしゃる。

木を見上げると、リスが走りまわっており、

草原では野うさぎがいっぱい。

夜になるとキツネに出会う。

森の中では鹿に遭遇する。

時折ハリネズミが道路を走っていたりする。

なんて素敵なんでしょう。

必ず日本人女性は感嘆する。

私もそうだった。

でも彼らは可愛いだけじゃない。

文字通り

野生動物

なのだ。

ミステリアスな出産

私の住んでいるところはイングランド南部の田舎町である。

ある日職場で(あの頃、障害者施設に勤めていた)

ペットを飼うことにしたのだ。

障害者の情緒にいいだろうと、うさぎが選ばれた。

可愛いうさぎは施設の人気者。

夏場には運動ができるようにと、

うさぎ小屋とは別に大きなケージを作り

それを敷地内の原っぱにおいてうさぎを運動させた。

入居者は大喜び。

うさぎを囲んでみんな談笑した。

うさぎを飼ってよかった

誰もがそう思った。

ところが

うさぎがだんだん変化してきた。

腹がふくれてきたのだ。

太ったのかな?

誰もが思った。

そしてある日、

餌をやりに来た職員は仰天する。

なんとうさぎ小屋に7ひきの赤ちゃんうさぎがいるではないか!

思いがけないロマンス 

可愛い赤ちゃんうさぎを初めてみた入居者は

もう一度大喜び

このうさぎにオスのうさぎを紹介していない

なのに

なぜ妊娠したのか!?

たちまち施設中が探偵団と化した。

そして

驚くべき事実が判明する。

ある職員が白状したのだ。

証言はこうだった。

ある夏の暑い日、

うさぎをケージに入れて原っぱにおいた職員は

夕方、彼女を小屋に戻すのを

うっかり忘れてしまったのだ。

うさぎはそのまま原っぱで夜を明かすことになった。

ケージがあるので外に出れない。

原っぱには野うさぎがたくさん住んでいた。

あるオスうさぎが彼女を見つけて、

その美しさにほだされ(ほんとか)

ケージの下に穴を掘って侵入する。

月明かりに照らされ、男女は恋に落ちたのである。

オスうさぎ「なんと美しい方なのか。一眼で恋に落ちてしまいました。」

メスうさぎ「ケージの下に穴を掘ってまで来てくださったあなた。なんと凛々しいのかしら」

と言ったのかどうか

まさしく

「源氏物語」の世界ではないか。

もう少し生々しくいうと

これが

「よばい」である。

野生動物の掟

さて

可愛い子うさぎは会社のニュースレターを賑わし

大人気のペットになったのだが、

この子うさぎをどうするか

議論を呼んだ。

この子うさぎたちは半分は野うさぎなのでペットショップは引き取らない。

職員たちも面倒をみれる人がいなかった。

相談した結果、

野生動物は野生に返すべき

という案に落ち着いた。

野生動物と言っても小屋で飼育されていたので

野生に返すとすぐに死んでしまう。

かわいそうだという意見もあったが

「動物にも権利がある」という動物愛護に熱心なイギリス。

野生に返す(BORN FREE)という決意は堅い。

子うさぎがママとサイズが変わらないほど

大きくなった頃

別れはやってきた。

餞別として

好物のにんじんをいただいた子うさぎたちは

ケージのドアから勢いよく飛び出し、

野生へと帰っていった。

さようなら

元気でね。

XXX (キス、キス、キス)

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