ヨーロッパで

スキューバダイビングを楽しみたかったら

紅海が人気である。

素晴らしい熱帯魚と共に泳げる。

紅海ならエジプト!

そしてエジプトといえば

ピラミッド、

そして博物館である。

エジプトのオプショナルツアー

数年前、

ホリデーでエジプトに行った時の話である。

オプショナルツアーでカイロの

エジプト考古学博物館に行った。

(老朽化が進み、

ギーザに建設中の大エジプト博物館に展示物を移す予定 

*2021年)

素晴らしい展示物を見て、

名残惜しい気持ちを残し、

次の目的地へと向かった。

このツアーは博物館と

エジプト民芸品店がセットになっていた。

民芸品店は

中は全くプライベートな空間で、

お土産物などがゆっくり選べる。

マーケットなどに無用意に出かけると、

ひったくりや人さらいなどにあってしまったり、

貨幣をねだるやからに囲まれたりして

非常に危険だからだ。

エジプト民芸品店の接待

このオプショナルツアーの中に

自分の店を入れてもらうというのは

エジプトでは

大変なステータスなのだろう。

客への接待教育、

店の雰囲気、

従業員の振る舞い

それらは全て

欧米並みでなければならない。

観光客は

重要な金づる。

まさにVIP扱いである。

店の中に入ると

ソファを勧められ、

まずくつろいでくれと言われる。

そして少しずつ店の

人気商品を

「献上」するのだ。

この様子は

まさに

徳川幕府時代、

外様大名が

参勤交代した時に

宿泊する「本陣」のようである。

大名様がお泊まりとなると

宿主は少しでも財布の紐をゆるめさせるために、

その地方の特産物などを

献上し、購入させる。

エジプトの民芸品店も

これと同じようなことをしていた。

お店の接待と客のニーズ

「エジプト人は家に来る訪問者を

家族のようにもてなします。」

「あなたのためにお茶をご用意いたしました。」

「どうぞ召し上がりください。」

その店のマネージャーが英語ですらすらいってのけた。

美しいティーセットが

テーブルに置かれた。

これがイギリス式だと思っているのだろう。

「さあ、マダム、お茶をどうぞ」

彼はげばにカップを寄せた。

「No Thank You」

げばは彼にそういった。

彼はにこやかに笑いながら、

「遠慮などなさらずに、

どうぞ至福の一杯をお召し上がりください。」

げばはもう一度言った。

「No Thank You」

「お茶飲め」合戦

マネージャーは少しムッとした。

しかしすぐ笑顔になりこういった。

マネージャー:「マダム、

エジプトではまず親しくなるのに

お茶を共にいただくのですよ。

家族のようにね。」

げば:「あなたは家族ではありません。」

マネージャー: 「エジプトでは家族のようにフレンドリーにお茶をだします。」

げば:「私、喉は乾いてないのす。要りません。」

マネージャー:「いやいや、ぜひ飲んでください。

我々はあなたにくつろいでいただきたいのです。」

げば:「なぜ、私が店に来てくつろがないといけないの?」

マネージャー:「我々は、あなたのお疲れを取りたいのです。さあお茶を飲みましょう。」

げばはだんだん気分が悪くなってきた。

げば:「私は、お茶はいらない。と言っているでしょう!

私の家族は、いらないと言ってる私に

無理に飲めとは決して言いません!

あなた、客をもてなしたいのなら、

その客の思いを尊重したらどうなの!

あなたの「お茶飲め」行為は

強制であって、

もてなしではありません!

マネジャーはげばの剣幕に呆気に取られて

これ以上何も言わなくなった。

オプショナルツアーはお任せコース

げばは、外で待っているガイドとドライバーに

こういった。

「私、この店に

これ以上居たくないです。

気分を害しました。

ホテルに帰りたい!」

ガイドはびっくりして、

「このツアーはセットなのよ。

突然変更されては困ります。

あと40分はこの店で過ごしてください。」

時間を短縮されると

彼らの時給にひびくのだろう。

また

旅行者の買い物時間は

彼らの休憩時間である。

ドライバーが

「仕方ない。さっき行った博物館にもう一度行きますか?

そこなら5分でいけますから。」

というわけで

げばは

博物館に戻り、

そこのショップで買い物をした。

小さなしおりとかを

お土産にまとめ買いをしたのを覚えている。

日本人の観光客は

お任せコースが好きである。

現地の人が勝手に

名所に連れていってくれるので、

何も考えずにすむ。

ただし、

今回のように

行きたくない場所に運ばれて、

貴重な時間を無駄にし、

あげくに

欲しくないものを買わされたりもする。

日本人は「No」が下手である。

ギリギリまで我慢して、

「No」と言えるレベルになった時は

もう声を荒げているのだ。

これから

海外に旅行される方は

上手に

穏やかに「NO」と言える

練習をしておくのをオススメする。

投稿者 geba-

21年の国際結婚にピリオドを打ち、今現在シングルアゲインしています。この生活は思った以上に快適で、NHSの病院で働きながら、漫才みたいな生活を楽しんでいます。女子トーク、イギリス生活、そしてシリアスな人生観を書いていきます。

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