10代、20代の頃は髪はツヤツヤ。

何も特別なことはしなくて良かった。

しかし30代になって、女は白髪を発見する。

そこから女たちは、

「髪を染める人生」をスタートするのだ。

50代の髪

40代50代になると、髪を切ってショートにする人が増える。

若い頃と比べて髪にツヤがなくなり、

おまけに白髪も目立ってくるので

ヘアーカラーをしたりしているうちに、

ますます髪は痛んでくる。

綺麗でなくなったロングヘアーは見苦しい。

白髪のロングヘアーというのは

下手すると山姥のようになる。

よってショートヘアーの中年女性がぐっと増えてくるのだ。

最近、50代、60代の女性の間で、

染めないで白髪のままでかっこよくおしゃれするおばさんがでてきた。

草笛光子などのベリーショートで美しい真っ白な髪は確かにおしゃれだ。

しかし、私には白髪でいる自分が想像できない。

’女で年寄り’と認識されるアイテムはなんと言っても

「白い髪」だからだ。

そして多くの年寄りの髪は

いかにもお手入れしてませんよ!これ、自然の地毛ですよ!

と言わんばかりの黒毛混じりの白髪なのだ。

これが一番年を感じる女の髪である。

私はそれが嫌いで、

痛むとわかっているけど、

ヘアカラーをやめられなかった。

髪の手触りもゴワゴワして、

以前の美しいわが髪は

一体どこへ行ってしまったのか

と、心ひそかに嘆いていた。

新しい白髪染め

私の職場は

国際色豊かな職場で、

フィリピン人、ポーランド人、インド人たちが働いている。

ある日、インド人の同僚が自分の長い髪をハイライト風に

素敵な色に染めて出勤してきた。

オレンジのかかったブラウンで黒髪に素晴らしくマッチしていた。

髪も傷んでいない。

「あら、その髪素敵ね、染めたの?」

と聞くとヘナを使って自分で染めたらしい。

ヘナ?

ヘナというのはインド人が自分の手などに入れ墨のような模様を書くときの染料で、

ヘアーカラーにも使うらしい。

私が熱心に聞いてくるので、

その同僚が自分のヘナの粉を少し分けてくれた。

「試してごらんなさいよ。気に入ったらAmazonで買えるわよ。」

新し物好きのげばは喜んでそのヘナを使うことにした。

そのヘナは「It’s pure」という天然素材のヘナのヘアカラーで

結構人気の商品だった。

よし!

試してみようじゃないの

まず濃いめの紅茶を作って

それにヘナの粉を混ぜる。

硬さはトマトケチャップくらい。

ユーチューブを見てイメージトレーニングして、

少しずつ、根元の白くなりつつある髪にヘナを乗せていく。

ところが、

このヘナというやつ。

塗った先から液ダレがすごい。

ヘナの液は休みなく頭上から滴り落ち、

顔からデコルテにかけて大変な惨状になった。

ハロウィンの魔女が緑の怪しげな媚薬を作って

それを頭からひっかぶったようである。

内心、えらいことになった。

そう思ったが、

綺麗に染まった髪を思い描き、

ヘナを塗り終えた頭をクリーンフィルム(サランラップ)で巻いて固定し、

その上にヘアーキャップをかぶって1時間待った。

1時間経過して、

いよいよヘナを洗い流す。

その時の私は

美しく染まった髪を思い描き、

ワクワクしながら鏡に向かったのである。

しかし、

そこに映っていた我が頭は

…..オレンジ色に発光していた。

投稿者 geba-

21年の国際結婚にピリオドを打ち、今現在シングルアゲインしています。この生活は思った以上に快適で、NHSの病院で働きながら、漫才みたいな生活を楽しんでいます。女子トーク、イギリス生活、そしてシリアスな人生観を書いていきます。

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