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疑惑 いちご物語8

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いちご物語
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大きな事故が起こる前に

必ず

予兆として小さなお知らせがある。

そのお知らせを見逃さず対処するか、

それとも「小さなこと」として

気にしないでおくか、

その違いは

のちの運命に大きな差をつける。

最後の共同作業

年が明けて、

Land Registry(土地、家屋の所有者の証明書)の書類を完成させるべく

いちごちゃんは夫と会った。

書類完成には

弁護士の前で

二人は

そろってサインしなければならない。

いちごちゃんが夫と行う

最後の共同作業である。

しかし、

年明けで

ほとんどの法律事務所はまだ開いていなかった。

町中の法律事務所をあたって、

途方に暮れた夫がいう。

「近くに開いてる法律事務所はないのか」

いちごちゃんは無愛想にいう。

「一つだけあるよ。」

「えっ!どこの法律事務所?」

いちごちゃんはいう。

「私が離婚を相談したことのある

弁護士の事務所だよ」

いちごちゃんの弁護士

いちごちゃんは

別居していた時

ある弁護士に相談していた。

一回の面談で£100だった。

相談したのは

離婚にあたって準備すること

妻の法的権利

住居、子供の養育

もし弁護士が必要になったらその費用

など

それらを質問していた。

Mediatorは夫婦間、公平な立場をとるけど

弁護士は妻の利益、立場に立って

いろいろ教えてくれる。

いちごちゃんの側に立つ

信頼する弁護士が

彼女から家を取り上げる書類を

「正しい」と証明する

役を演じるのだ。

郵便局に走る夫

「はい終わりましたよ。」

いちごちゃんの弁護士が

二人のサインの後に

証人(Witness)として

サインした。

(終わったんだ)

いちごちゃんは体の力が抜けた。

弁護士事務所を出たあと、

夫はその書類を

いちごちゃんから取り上げた。

「何するのよ?私宛の書類だから私が不動産弁護士に郵送するわよ。」

夫はいう。

「いやいや、僕が郵送してあげる。

僕がちゃんと送るよ。郵送費ぐらい払うよ。」

いちごちゃんは少し不審に思った。

今までの夫は、

こんな小さな雑用は

すべて彼女任せだったからである。

「返してよ。いいって。自分でやるよ。」

すると夫は少し怒って声を荒げた。

「僕がやるって言ってるだろう!」

そして郵便局へ走って行った。

小さな疑惑

夫の

その性急な態度に

疑問を持った

いちごちゃんは

しばらくその場で考え込んだ。

そして

Uターンして

そのまま

彼女の弁護士事務所に戻った。

「すみません。

先ほど伺ったものですが、

テレサ弁護士に

もう一度会いたいのですが。」

すると受付の女の子が

「申し訳ありません。

テレサは今、

別のクライアントとミーティング中でして、

改めてアポイントメントをとる形になりますが、

よろしいですか?」

いちごちゃんはいう。

「結構です。彼女に追加で相談したいのです。」

「それでは2日後の朝10時、予約をお取りします。」

女の子は歌うように答えた。

弁護士事務所をでて

いちごちゃんは

大きく息を吸った。

風が冷たかったが

いちごちゃんは寒くなかった。

その時の彼女は

未来への不安で

外気を感じるゆとりがなかった。

夫が郵便局へ走った

その姿に感じた、違和感。

それは

恐ろしい不安となって

いちごちゃんを支配していた。

コメント

  1. Patchingworker より:

    怖いですね〜。早く次を読みたい

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