仕事をしながら勉強する。
この方法でナースになる人は実に多い。しかしただでさえいそがしい仕事をこなしながら、仕事中にあたらしい技術を勉強し、休みの日は大学のエッセイや、課題、試験勉強などがあり、文字通り大変な忙しさだ。どうしても家族のサポートが必要になる。それでも家庭と仕事、勉強のストレスに耐えきれず、4年の研修をこなせるものは入学当初の人数からみると40%くらいしか残らないらしい。
イギリスにおいて、看護師のアプレンティスシップ(実習型研修制度)や看護学位プログラムから多くの学生が離脱する背景には、複数の要因がある。主な理由を整理してみよう。
経済的負担と生活費の圧迫
看護学生は年間約£9,250の授業料を支払い、さらに臨床実習のために長時間の勤務が求められるため、アルバイトなどで収入を得る時間が限られている。その結果、生活費の捻出が困難となり、経済的な理由で学業を断念するケースが増えいるのが現状だ。実際、イングランドの看護学生の約70%が「経済的困難」を理由に中途退学を検討したと報告されている 。The Royal College of NursingThe Guardian
職場環境の厳しさと士気の低下
臨床現場では、慢性的な人手不足や過重労働により、現役看護師のバーンアウト(燃え尽き症候群)や士気の低下が顕著。これを目の当たりにした学生の約58%が、看護師としての将来に不安を感じ、進路変更を考えるようになっている 。The Guardian
教育制度の構造的課題
看護学位プログラムでは、学術的な課題と臨床実習が並行して進行するため、学生には高い時間的・精神的負担がかかる。特に、課題の締切や実習時間の調整が難しく、柔軟性の欠如が中途退学の一因となっている 。The Royal College of Nursing
個人的要因とメンタルヘルスの影響
家庭の事情、健康問題、メンタルヘルスの不調など、個人的な要因も離脱の大きな要素である。特に、看護学位の厳しさがこれらの問題を悪化させることがあり、結果として学業継続が困難になるケースが見られる 。
アプレンティスシップ特有の課題
看護師アプレンティスシップ制度では、学業と職務を同時にこなす必要があり、特に家庭を持つ成人学習者にとっては大きな負担となっている。このため、個人的な事情で離脱するケースが多く、ある調査では27%の離脱率が報告されている 。
じつはげばもアプレンティスシップ制度を使って大学で勉強していたのだが、上に挙げた複数要因、特に健康問題が深刻になり、辞めざるを得なくなった。とても残念であるが、無理して続けていくと心と体がボロボロになると判断し、自身の心と体を守る方を選んだのである。これからこの記事を読んで、このアプレンティスシップ制度に興味がある人がでてくるかもしれないが、あなたが挑戦するのはあなたの自由である。でもだからといって、最後までやり抜けと強要できない。それくらい過酷な世界だからだ。でもだからといって、挑戦するなとはいわない。やってみないとできるかどうかなんて誰にもわからないからだ。ここでいくつかの改善点を挙げてみた。これらは一般的なことで、個人レベルではもっと色々あるわけだが、その都度乗り越えていくしかない。あなたの成功をお祈りする。
改善に向けた提案
- 経済的支援の強化:授業料の免除や生活費補助の導入。
- 教育プログラムの柔軟性向上:課題提出や実習スケジュールの柔軟な対応。
- メンタルヘルスサポートの充実:カウンセリングやサポート体制の強化。
- 現場環境の改善:適切な人員配置と労働条件の見直し。
- 事前の職業理解の促進:オープンキャンパスや職業体験の機会提供。